いつ見ても、ズボンのヒップに泥がついていた。そうしたあげくのはて、過労と栄養失調、風邪から肺炎と、トントン拍子のうまいコースで、ろくすっぽ娘らしい楽しさも味わわず、人生という盃から、ほんの上澄うわずみを飲んだだけで、つまらなくあの世へ行ってしまった。